オーケストラ4

ブザ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
開演のベルがなり、ザワザワとした会場の雑音が徐々に収まり、照明が消えて、暗黒と静寂に・・・。

そして舞台袖の重い扉が開き、スポットライトを従えて指揮者が颯爽と歩み出る。お辞儀をして、サッと両腕を開き、そして舞台の左右の2階席に照明が当たる。

来たぁ〜〜〜〜〜

逆光で譜面が見えにくい…。隣のおばさまたちはまだポソポソとしゃべってる…。振り始めはどんなんだろう…。譜面台の位置が悪い、指揮者がちゃんと見えない。動きたいけど、座席が狭くてあまり良い位置に動けない…。

まるっきり集中できない。

が、パッと指揮者の腕が振り上げられ、始まった。1stホルンのファンファーレから。そして合奏。会場が広いから、耳に頼ると遅れると、注意されてたので一生懸命指揮者を見てタイミングを計る。

ガーーーーーーーっと突っ走って最後までなだれ込んで終了。はて、客席ではどのように聞こえたのやら…。

っと、譜面台を下げて、って言われてたな。うん、お客さんが見えないもんね。あとは最後の曲。それまでは気楽なお客さん。そうそう、水抜きしておかないとね。しかし、狭いと楽器ぶつけそうでナンだね…。

ゴソゴソしているうちに、お隣さんから譜面台をどけられないか尋ねられる。客席側に倒れないようにテープで固定してあるのを、ペリペリはがしてどける。私のは後からセットしたからはがせるが、ちゃんとゲネプロから居た人の分は針金でも固定してあるったので、無理だったかも。

ホルン協奏曲、コントラバスのソロの曲、チェロ、ビオラ、トランペットと次々とプロの演奏家たちのコンチェルト。うまいだけではなく、楽しそうなところがなんとも気持ちよい。

そしてあっという間に、と言ってもかれこれ3時間、随分と長いが、最後の曲も終わり、アンコール曲。っていつ終っていつアンコールなのかはっきりしないままアンコールの狩人の合唱を演奏。冒頭のアンサンブルと違って指揮者がオーケストラの方を向いていることもあってバランバランに崩壊した、ように思える。お世辞か慰めか、客席では良かった、と言ってくれている人もいたが…。