参りました…

一夜明け、気を取り直して、ケースからチェロを出す。
色々なきらきら星をやってみる。相変わらず、右腕と左腕の協調性は望めないが、昨日よりはマシ。やはり写真に出ているようにマイフレットをテープでつけた方が良いのだろうか。しかし、借りものの楽器に細工することはためらわれる。テープが残ったり、塗装がハゲたりしそうでこわい。

しかかたない、少々ずれても良いことにしよう。

ページをめくる。
フランス民謡なる曲。知らないなぁ。なになに、
「れ、れ、れ、ど、ど、ど、し、ど、れ、そ〜」
ん?
「し、ど、れ、ら〜」か

へ音記号に惑わされながら音符を読む。指番号は便利だ。

まあ、おぞましいことには変わりないが、なんか楽しいぞ。次っ

ちょうちょう
「し、ふぁ、ふぁ〜、そ、み、み〜」なんちゅう調やぁ「そみみ、ふぁれれ」とか「れしし、どらら」が良いぞぉ、と思うが、使える弦が限られているのだから仕方ない。幸い移動ドの持ち主なので「そみみ、ふぁれれ」とも「れしし、どらら」とも聞こえる。

なんだぁ、この「3をおさえたまま」というのは???
なるほど、薬指を押さえたまま向こう側の弦を弾くのね。
ん?薬指、いうこと聞かない。隣の弦に触っちゃう。放しちゃいかんのかねぇ。
なんだって、体の中で一番鈍いやつをこんなややこしい風に使わなくちゃいかんのかねぇ。

ナラン:「こら、薬指、いうこと聞け!」
薬 指:「へいっ、だんな、頑張ってるんですが、ちょいと尻が触っちまうんで…」
ナラン:「その尻を引っ込めろ、と申しておる」
薬 指:「あっしも、きゅっと引っ込めようと思ってるんですがね、なかなか」
ナラン:「ええい、強情なやつだ、引っ込めろ、といったら引っ込めろ、四の五の言うと、たたっ切るぞ」

そんな会話が成立しそうなくらい、思ったように動かない。たたき切るわけにはいかないので、見つめながらなんとか動かしてみる。
神経が通ってないのでは、と思えるほどどんくさい。

またもへとへとになってしまった。

やっぱり、このでっかい楽器はダメなんだろうか。L氏がニヤリとする顔が浮かぶ「無理ですよ、向いていませんよ」

やめよう…。










このまま自分だけで進むのは。たったこれくらいのことができないわけがない。DVDではわからない、本ではわからない何かが足らないからできないだけなのだ。習いに行こう。それまでヤメだ。