チェロが来た

何年前のことだったろうか、父が言った。「チェロはいい」
なんとなくそれが頭に残っていて、「いつかチェロ弾いてみたいなぁ…」と思っていた。
そのうち、「私はチェロが弾きたいのだ!」と思うようになってきて、数年前から、「チェロが好きだ!チェロを弾きたい!」と口に出して言うようになった。

で、チェロが目の前にある。あまりにチェロ、チェロいうので、音楽好きのL氏が「うちにチェロあまってますから、弾きますか?無理だと思うんですけど、ナランさん、結構しつこいから…」と、チェロを車の中に押し込んでくれた。

チェロが来た!

さて、どうしよう…

弦楽器というと、繊細で、お値段が高くて、細心の注意を払って扱わなければたいへんなことになるものである。ホイっと貸してくれるくらいだから、さすがに家が建つとかマンションが買える、とかいう代物ではないだろうが、それでもL氏の大切なものであるには違いない。いくら今使ってないとは言え…。

あわててパソコンにかじりつき、良さそうなDVDをAmazonで探す。ポチっとする。これで明日にはDVDが届くはず。
次に近所のYAMAHAへ。写真がいっぱいのっている、チェロを始めるための本を買い求める。さらに練習用の本を物色する。ピアノの本は本棚2本くらいあるし、バイオリンも棚2段くらいあるのに、チェロは30センチくらい。それほど選択肢はない。ネットで探してもよいのだが、どれがどうだかわからないので実物が見たい。30センチを順番に漁る。5センチくらいは本格的な演奏用のピース。これは関係ない。トレーニングっぽいのは大切なのは十分理解できるが、どう考えてもすぐに飽きてしまいそうだし、曲集はまだ早い。イロハから始まって、徐々にレベルアップするようなのはないものか。

あった。チェロの絵も写真も付いていない地味な緑色。薄っぺたの割には結構なお値段。SUZUKI CHELLO SCHOOL 。解説あまりないが、とても簡単(そうに見える)な短い曲から始まって、徐々に長く、複雑な曲になるように構成されている(ようだ)。そこには3巻まで置かれていたが、どうやらもう何巻か続いているらしい(8巻と後に分かる)。

よし、小道具はそろった。明日Amazonが届けばついにナランはチェロを弾く